収蔵品紹介

ni-p07

増澤式多条繰糸機

昭和期
長野県有形民俗文化財、日本機械学会 機械遺産
増澤商店(明治29年創業、現岡谷市)が1930(昭和5)年から開発に取り組み、戦後、全国に普及した多条繰糸機です。特徴的な陶器製の大きな繰糸鍋(特許増澤式陶器製繰糸鍋)は、当時製作不可能とされていたのを、1935(昭和10)年に直営の滋賀県深川工場で完成させました。自社製の多条繰糸機を設置していた片倉・郡是を除くと、全国の製糸工場の約70%に導入され、各県の繭検定所でも使用されました。本繰糸機は長野県繭検定所岡谷支所で使われていたもので、解じょ率(注1)を求めるための接緒計数器と繭糸長を求めるための生糸糸長計が取り付けられています。

(注1)解じょ率:繰糸中の繭糸の切断回数で繭糸のほぐれやすさを表す。指標値が大きいほどほぐれやすい。