突然ですが、皆さん備忘録(メモ帳)は付けていますか?
働いている方は日々の記録や、忘れてはいけないこと、初めて聞くお話などなど、付けている方も多いのではないでしょうか。
現在開催中の企画展「富岡製糸場を今に伝える片倉家」より一品をご紹介。
こちらは初代片倉兼太郎の備忘録です。

こちらは明治7~10年の初代片倉兼太郎の備忘録です。
初代は明治4年に23歳で川岸村の副戸長になります(~明治8年)。
この間明治4年の廃藩置県、明治6年の地租改正など、時代の変化に伴う村の仕事は膨大でありました。
さらに、この備忘録の始まった明治7年には、現在の岡谷市川岸地区の三沢村、駒沢村、萩山新田、鮎沢村、橋原村が合併して川岸村ができました。
この備忘録には、川岸村を形成したそれぞれの地域の戸数や租税内訳、当時の筑摩県や諏訪郡のの戸数、人口、県庁の各課の名称などがびっしりと美しい字で書かれています。
初代兼太郎は家の長男として、また、代々里正(名主)を勤めてきた片倉家を継ぎ川岸村の村政を支える人として、若いうちから多忙を極めていました。この変革期に熱心に村政業務に従事し、村民の信頼を得たのです。
この備忘録からは誠実に村政に取り組んだ若き兼太郎の人柄が見えてきます。
展示室内でぜひご覧くださいね!

おまけですが、博物館職員の備忘録の写真です(笑)
差支えがあるので表紙のみの写真です。
