先日、前年から伸びた博物館の桑の枝を根本から剪定しました。この時期に剪定することを「夏切り」といいます。
写真のとおり、切り株のような状態にさっぱり刈り込まれました。「夏切り」は、本来、春蚕飼育後に行うものですから、もう少し早い時期に剪定しなければならなかったようです。
博物館では、引き続き蚕を飼育するため、桑が必要ですから「夏切り」したのは写真のとおり、桑畑の2つの畝だけです。では、「夏切り」をしない桑の剪定をどうするのかといいますと、遡ること約半年前の3月後半、前年から伸びた枝を「夏切り」と同様にばっさりと既に剪定しておりました。これを「春切り」(別名:彼岸切り)といいます。桑は、このように年に1回剪定されています。
春切りの桑・・・夏蚕以降の飼育用として
夏切りの桑・・・春蚕の飼育用として
12月 | 4月 | 8月 | 12月 | 4月 | 8月 | 12月 | 4月 | |
春切りの桑 | 剪定 | 剪定 | 剪定 | |||||
夏切りの桑 | 剪定 | 剪定 | 剪定 |
なぜ、剪定するのか・・・
剪定を行う理由は、人が蚕を育てるために都合が良いからで、毎年成長した枝を切り落とされている桑にとっては、いいことではないようです。剪定される桑は、20~30年で植え替えが必要になるようです。では、剪定をしないとどうなるか・・・大木になるそうです。