スタッフのあれこれ日記

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人工飼料で育っています!

岡谷蚕糸博物館では一年を通して蚕を飼っています。
蚕は桑以外の葉っぱを食べてくれませんが、館周辺に植えられた桑の木に,まだ葉は生えてきません。そんな時に役立つのが桑の葉の成分を含んだ人工飼料です!

まるでボンレスハムのような外見と手触りです。これ1本で500gあり、ずっしりとした重みを感じます。
外側の包装フィルムをはがし、薄くスライスして蚕のそばに置くと、匂いを感じて蚕が寄ってきます。桑の青臭さときな粉が混ざったような香ばしい匂いです。

 

この人工飼料は長野県松本市の株式会社高原社さんから購入しているものですが、添えられたこの文章にハッとしました。
「一度でも桑を食べたカイコは人工えさを食べようとしません、ご注意ください」

飼育中に桑の葉が無くなったら、人工飼料を受け付けない蚕は大きく育たないこともあります。大切なお蚕様の命を最後まで責任をもって育てていく、こんな緊張感も持ちながら、来館者の方々に楽しく蚕をごらんいただけるように「カイコふれあいルーム」でお待ちしています。

人工飼料から桑の葉への変更は可能ですのでご安心ください。