スタッフのあれこれ日記

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珍しいお名前。

本日お客様から、蚕糸王国・信州ならではの素敵なお話を伺いました。
明治末期、岡谷で製糸業が最も盛んだったころに、お母様が岡谷の製糸工場で糸取りをされていたとのこと。
そしてお父様のお名前は、なんと「蠶」と書いて「カイコ」さんというそうです。(苗字ではなく、お名前です)
「蠶」はカイコの旧字体で、今は簡略化されて「蚕」と表記されています。
お父様のお家は信州・高遠で養蚕を営む農家さんだったとのことで、そのお宅には「糸子」さん、「絹子」さん、「カナ子」*さんなど養蚕や製糸にまつわるお名前の方がいらっしゃるそうです。
記念に当館の入り口で写真を撮らせていただきました。
kaiko
「岡谷蚕糸博物館」の「蚕」の両脇に立たれているお2人が、「蠶」さんの娘さんです。
お蚕様を大切にする思いから名付けられたのでしょうか。信州ならではの珍しいお名前ですね。
貴重なお話をお聞かせいただきましてありがとうございました!!

*糸繰や織りの作業で使用される糸枠を「カナ」と呼ぶ。