祝「来館者30万人」
当館リニューアルオープン以降の来館者数が30万人に到達しました。

9月の休館日は、9月1日(月)・2日(火)・3日(水)・10日(水)・16日(火)・17日(水)・24日(水)です。

ブログ

博物館の学芸員実習

 夏休み期間、蚕糸博物館では大学生1名の学芸員実習を受け入れました。一週間という短い期間ではありますが、博物館活動を実際に体験することで、学芸員としての心構えや知識を身につけてもらっています。実習中に感じ、学び、考えたことを実習生にまとめていただいたので、ブログでご紹介します。

「博物館実習を終えて」

 今回、学芸員の資格をとるに当たって学芸員実習を7日間体験させていただきました。体験した内容は大学の講義やテキスト学習だけでは学ぶことの出来ない貴重なものばかりで非常に価値のあるものとなりました。

 そこで私が体験させて頂いたものは、資料の展示や教育活動など一般的な学芸員業務は勿論、カイコのお世話(餌やりも含む)や、まゆ工作、イベントの運営補助といった、蚕糸博物館でしか経験できないものも沢山あり、「こんな作業も学芸員はやるのか!」と毎日が驚きの連続でした。

 その中で私が印象に残ったことが二点ほどあります。まず一つはカイコのお世話です。実は私は小学校の頃岡谷蚕糸博物館様のご協力を得てカイコを飼育したことが何度かあってそれが自分の中で楽しい思い出として残っていた為、お世話をする前から非常にワクワクしていました。お世話の内容は桑の採取にはじまり、床の清掃や消毒、更にはカイコが繭を作る手伝いなど本当に多岐に渡っていて大変ではありましたが、それと同様に毎日すくすくと育っていくカイコを見て嬉しさも感じ取ることが出来ました。その嬉しさは小学生の時に経験していたものと同じであり、日頃のお世話や命の大切さを実感することが出来ました。

 もう一つは下諏訪北小の学童クラブにお邪魔させていただき教育活動の一環として子どもたちにまゆ工作を教えたことです。最初はまゆから出てきた蛹を見て泣き出してしまう子もいましたが、最終的には一人一人がそれぞれ自分なりのアイデアを駆使して作品を作り上げており、子どもたちの独創性やアイデアの出し方には只々驚かされるばかりでした。その中で自分も不完全ながらも繭工作を手伝うことができ、一緒に作業することの楽しさを強く感じ取ることが出来ました。このような教育活動を通して、次世代を担う子どもたちが養蚕や製糸業、そしてカイコの生態に少しでも興味を持ってもらえるようにすることも重要な学芸員の役割の一つであり、その点で非常に意義があることだと思います。

 ここで取り上げたことの他に本当に様々な業務を体験させていただきました。そこで体験する中で上手くいかないことや大変なことも多かったですが、日頃から来館者の方々や子どもたちと触れ合う中で「ありがとう」と感謝されたことも何度かあり、やりがいも感じることが出来ました。最後にはなりますが、学芸員の資格を取るためにも今回の経験を活かしつつ日々の勉強を頑張ってまいりたいと思います。長い間ご指導して頂き有難うございました。

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