令和6(2024)年度は、岡谷蚕糸博物館開館60周年、リニューアルオープン10周年記念となります。

  10月の休館日は 10月9日(水)・15日(火)・16日(水)・23日(水)・30日(水)です。
11月の休館日は 11月5日(火)・6日(水)・11日(月)・12日(火)・13日(水)・20日(水)・27日(水)です。
   
11/16(土)17(日)は「シルクサミット2024in糸都岡谷」を開催(参加費無料、要事前申込)

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脱皮殻コレクション

脱皮をする生き物ってどれくらいいるのでしょうか?セミやカブトムシの抜け殻は、小学生の宝物ですね。ヘビの抜け殻をお財布に入れておくと金運に恵まれる、なんて話もあります。
そして、お蚕さまも、脱皮を4回繰り返しながら体を大きくしていきます。
ある日の朝、カイコふれあいルームをのぞくと脱皮殻が残されていました。小さな子供が脱ぎっぱなしにしたズボンのように、クシャクシャとした脱皮殻もあれば、美しく整然とした脱皮殻もあります。
画像は4齢から5齢に成長した時の脱皮殻です。なんて美しい!背中側には眼状紋、半月紋、星状紋、そして尾角までがしっかりと残されています。
腹側から見ると、3対の胸脚部分はクシャっとなってしまい分かりにくいのですが、4対の腹脚、1対の尾脚はしっかりと確認できます。
体の左右を走る黒い線は、体全体に空気をいきわたらせる気管のあとです。そして、ポロリと落ちている小さな丸い殻は、頭の部分の脱皮殻です。
どんな生き物も、脱皮の前後が一番無防備で、敵に襲われる危険があります。人間が手厚く育てるお蚕さまにとっても、脱皮は命がけの大仕事。脱皮に失敗して死んでしまうお蚕さまもいるのです。
そんな気持ちで脱皮殻を見ると、なんだか我が子が無事成長していく姿をとどめたアルバムを眺めている気分になりました。

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